院長談

2014年7月25日 金曜日

熱中症について④

こんばんわ。院長の山中です。

しつこいですが今日も熱中症についてです。

熱中症になりやすい犬種がいるので
飼われている方は特にご注意下さい。

まずは短頭種と呼ばれる犬種です。
代表的なものとしては
フレンチブルドッグ、ボストンテリア、パグ、ペキニーズなどです。

   
またチワワも短頭種に含まれます。
これらの犬種は上部気道が狭く
効率的に気化熱を利用することがでないため
体温が下がりにくくなっています。
さらに、むっちりした体格も
下記の理由により影響しています。

次に、大型犬。特に長毛の犬は熱中症を起こしやすくなっています。
生物は体重あたりの体表面積が少ないほど
つまりは大型で四肢が短くむっちりした体型なほど
体から熱が逃げにくくなっています。
これは寒い環境には適していますが
暑い環境には不向きです。
さらに長毛の場合はサウナスーツをきて
サウナに入っているようなものです。

ちなみに長毛の大型犬でよく熱中症がみられる犬種は
ゴールデン・レトリバーが多いです。
(飼育頭数が多いからか、倒れるまで遊んでしまうのか...)
 
   
また、熱中症になりやすい犬№1はブルドッグです。
ブルドッグの飼い主さんは当然、熱中症になりやすいことを
知っているので十分対策をとっています。
それでもなってしまうことがあり
治療も手こずることが多いです。
日本の夏はブルドッグには過酷です。

話は変わりますが熱中症を起こしやすいシチュエーションもあります。
よくあるものは夕方のお散歩です。
日中は暑いので飼い主さんも注意しますが
夕方になり涼しくなってくると散歩に行こうかなと思ってしまいます。
しかしアスファルトはすぐには冷めないため
地面近くを歩いている犬は熱中症になってしまいます。

くどくなりましたがこれは熱中症でなくなる子を多く見てきたからです。
犬は人間より暑さに弱いことを忘れずに
熱中症にならないように注意してあげてください。



犬よりは強いですが猫も熱中症になるのでご注意を...。


投稿者 やまなか動物病院