猫の飼い方⑨異物誤食
2014年9月 4日 木曜日
こんばんは。
院長の山中です。
最近、病院猫のふじ子もだいぶ大きくなり
そろそろ避妊手術をしようかと考えています。
このぐらいの年齢で気を付けたいこととして
異物の誤食があります。
この時期は好奇心が強く色々な物を食べてしまうことがあります。
代表的なものとして毛糸や針付きの裁縫糸などの
ひも状の異物を食べてしまうことがあります。
うちの子はそんなもの食べないと思われるかもしれませんが
異物誤食の症例ではかなり多く見られるものです。
美味しくて食べているわけではないと思いますが
ひもをかじっているうちに徐々に飲み込んでいき
途切れることなく飲んでしまうこともあります。
場合によっては肛門からひもが出てきて
それが口までつながっていることもあります。
一見、滑稽に見えますが実は緊急事態です。
お腹の中では腸管が巾着袋を占める要領で縮んでしまいます。
(ひも状異物がが巾着袋の口についているひもで腸管が巾着袋の口です。)
下の写真はひも状異物により腸管の一部が縮んでしまっています。

この状態になると腸管への血流が悪くなり穴が開いてしまったり
ひもでこすれることによって腸管が切れてしまうこともあります。
こうなってしまうと治療法は手術でひもを取り出すしかなくなってしまいます。
また場合によっては壊死した腸管を切り取らなければならないこともあります。
この様に重症になってしまうことが多いので
毛糸や裁縫用の糸(針ごと飲み込みます)、ほつれたカーペット、リボンなど
ひも状異物になりそうなものには注意しましょう。
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