●歯茎や舌の色が普段よりも青白い（貧血、血圧低下）
●呼吸の回数が多く、呼吸のたびに鼻の穴やお腹が動いたりしている。（呼吸困難）
●まっすぐ歩けないでふらついている。（神経症状）
●背中の皮膚をつまんでみるといつもより戻りが悪い（脱水）
●耳を触って普段よりもとても熱い（発熱）
●病状がどんどん進行している
ネコちゃんの病気
何度もトイレに行く
膀胱炎
細菌感染、尿結石、ストレスなどにより膀胱に炎症を起こすと、膀胱に尿が溜まっていなくても残尿感から何度もトイレに行くようになります。排尿姿勢を取っていても少量またはまったく出ていなかったり、血尿が出たりもします。自然に落ち着くこともありますが細菌感染や尿結石が原因の場合は治療が必要ですので尿検査を受けるようにしてください。
尿道閉塞
主に雄でおこり雌では稀です。尿道に結石などが詰まり尿が出なくなるため何度もトイレに行くようになります。尿道が完全に閉塞すると尿が全く出なくなり1～2日で尿毒症と言われる状態になってしまい最悪の場合亡くなってしまうこともあります。雄猫で何度もトイレに行くときは早めに診察を受けるようにしてください。
便秘
高齢の猫や過去に骨盤骨折を起こしたことのある猫で起こりやすい病気です。何度もトイレに行き排便姿勢を取るが排便できず、鳴き声をあげたり吐いたりすることもあります。慢性化すると自力での排便が困難になってしまうこともあるため便秘の症状がみられた時は食事療法などの治療が必要になります。
目が赤い・目やにが出る
結膜炎
主にヘルペスウイルスによる猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、クラミジア感染症などにより起こります。まぶたの裏側や白眼が赤くなったり腫れたりし、涙や眼やにが出ます。また、ウイルス感染の場合はくしゃみや咳、口内炎なども起こります。免疫力のある成猫では重症になることは少ないですが、子猫や抵抗力のない猫では重症になり肺炎を起こすこともあるのではやめ診察を受けるようにしてください。
角膜炎
ヘルペスウイルス感染や外傷により起こります。角膜の表面が白く濁ったりひどいときは角膜に穴が開いてしまうこともあります。放置しておくと視力にも影響が出るため早めに診察を受けるようにしてください。
くしゃみ・鼻水がでる
猫ウイルス性鼻気管炎
ヘルペスウイルスの感染により起こります。くしゃみ・鼻汁と共に発熱や結膜炎、元気・食欲の低下などの症状がみられます。幼猫や免疫力のない猫では肺炎を起こし重症化してしまうこともあるので早めに診察を受けるようにしてください。また、このウイルスは症状が治まった後も体の中に潜伏感染するため体調不良やストレス、環境の変化などで再発することもあります。
猫カリシウイルス感染症
カリシウイルスの感染により起こります。ヘルペスウイルスと同様にくしゃみ・鼻汁と共に発熱や結膜炎元気・食欲の低下もみられます。またカリシウイルス感染症の場合は口内炎ができることもあり痛みから食欲不振を招き状態を悪化させてしまいます。また幼猫や免疫力のない猫では肺炎を起こし重症化してしまうこともあるため早めに診察を受けるようにしてください。、
呼吸があらい・咳をする
気管支炎
ウイルスや細菌・マイコプラズマなどの感染により起こり、咳や発熱がみられます。苦しそうに呼吸をしているときや口を開けて呼吸をしているときは呼吸困難を起こしているため至急診察を受けるようにしてください。
喘息
アレルギーや感染・寄生虫などが一因となり呼吸困難を引き起こします。咳をしたり胸を大きく動かして呼吸するようになり、ひどいときは口を開けて呼吸するようになります。症状が強いときは早めに診察を受けるようにしてください。
膿胸
喧嘩時の外傷や気管支炎・肺炎に続発して胸の中に膿が溜まってしまう病気です。発熱・元気食欲の低下、呼吸困難などの症状がみられます。呼吸が苦しそうになっているときは病気が進行してしまっていることが多いため早めに診察を受けるようにしてください。
横隔膜ヘルニア
胸とお腹を隔てている横隔膜に穴が開くことによりお腹の臓器が胸の中に入ってしまう病気です。交通事故や落下事故により横隔膜が破れてしまったり、先天的に横隔膜に穴が開いている事が原因になります。症状としては苦しそうに呼吸をしたり吐くこともあります。呼吸困難を起こしているときは緊急性が高いため早めに診察を受けるようにしてください。
気胸
肺に穴が開くことにより胸の中に空気が溜まり呼吸困難を起こします。交通事故や落下事故により起こることが多く、溜まる空気の量が多くなると呼吸ができなくなってしまうためできるだけ早く診察を受けるようにしてください。
胸腔内腫瘍
肺や縦隔という胸の中に腫瘍ができることによって呼吸困難を起こします。猫ではリンパ腫が多く、白血病ウイルスに感染している猫では若齢でも発症します。元気食欲の低下や苦しそうな呼吸をしたり体重が減ってきたりします。呼吸困難がみられるときは早めに診察を受けるようにしてください。
心疾患
心疾患から胸の中に水が溜まる胸水や肺に水が溜まる肺水腫を起こすと呼吸困難を起こします。猫では心臓の壁が厚くなってしまう肥大型心筋症が多くみられます。肥大型心筋症では呼吸困難の他に血栓症を起こしやすく急に後ろ足が動かなくなることもあります。胸を大きく動かして呼吸しているときや浅くて速い呼吸、開口呼吸がみられるときは至急診察を受けてください。
口が痛そう・ヨダレが出る
歯肉口内炎
歯ぐきや口の中に炎症を起こすと、ヨダレが出たり歯を痛そうにして食欲が落ちたりします。歯周病やカリシウイルスなどのウイルス感染が原因と考えられています。痛みが強いと食欲がなくなり痩せてきたり肝リピドーシスといった病気も起こすためフードを食べれなくなったときは早めに診察を受けるようにしてください。
口腔内腫瘍
高齢の猫では口の中に腫瘍ができているためにヨダレが出たり口を痛そうにしている事があります。この場合はヨダレに血が混ざっていたり口の臭いが腐敗臭がすることもあります。このような場合は診察を受けるようにしてください。
下痢をしている
感染性腸炎
細菌・ウイルス感染やジアルジア・トリコモナス・コクシジウム等の原虫に感染することによって下痢を起こします。通常は原因となっている病原体に対する治療でよくなりますが、猫汎白血球減少症ウイルスによる下痢の場合は下血や頻回の嘔吐などを起こし重症になるので注意が必要です。成猫で軽度の下痢の場合は様子を見ることも可能ですが症状が続く場合や元気がないときは診察を受けるようにしてください。また、幼猫では脱水症状や低血糖を起こしやすいため早めに診察を受けるようにしてください。
吐いている
毛球症
猫は毛づくろいをする際に毛を飲み込んでいるためその毛が塊になってしまいます。この塊は通常、嘔吐するか便と一緒になって出てきます。うまく体から排泄できないときは、胃炎や便秘の原因となることもあります。毛玉を吐くこと自体は大きな異常ではないので様子を見て大丈夫ですが繰り返し吐くときは診察を受けるようにしてください。また毛玉を吐きやすい子はこまめにブラッシングするようにしてください。
感染性胃炎
細菌やウイルス感染によって起こります。また回虫という寄生虫感染でも虫体を吐くことがあります。繰り返し吐く場合や元気がないときは診察を受けるように似てください。
腸閉塞
紐やスポンジなどの異物が腸に絡んだり詰まってしまう消化管内異物や腸が二重にかぶさってしまう腸重積、腸管腫瘍などにより腸が詰まってしまう状態を腸閉塞といい、頻繁に嘔吐を繰り返します。完全に閉塞してしまったときは水を飲んでも吐くようになるため嘔吐がひどいときは早めに診察を受けるようにしてください。
膵炎
膵臓という消化酵素を出す臓器に炎症が起こると嘔吐することがあります。急性膵炎と慢性膵炎がありますが猫では慢性膵炎が多いと言われています。慢性膵炎では症状がはっきりせずと時々吐くだけということもあります。嘔吐の回数が多いときや体重が減ってきたときは診察を受けるようにしてください。
甲状腺機能亢進症
高齢の猫では甲状腺というホルモンを出す臓器の機能が亢進している事があります。この場合の症状として嘔吐・下痢や食欲はあるのに痩せてしまうといった症状がみられます。病気が進むと心臓にも影響がでるため疑わしいときは検査を受けるようにしてください。
水をよく飲む・尿量が多い
腎臓病
高齢の猫は慢性腎臓病を患うことが多く、腎機能が低下してくると水を飲む量が増え尿の量も多くなります。進行すると食欲が落ち体重も減少してきます。慢性腎臓病は治すことはできませんが食事療法や内服治療で進行を遅らせることができるため尿量や飲水量が増えてきたら検査を受けるようにしてください。
糖尿病
糖尿病になると尿の量が多くなり水をたくさん飲むようになります。また食べているのに痩せてくるといった症状も見られます。病気が進行すると腎機能が落ちたり昏睡状態になってしまうこともあるため疑わしい症状が出たときは検査を受けるようにしてください。
急に痩せてきた
糖尿病
糖尿病になると食べているのに痩せてくる、水をたくさん飲み、大量に排尿するなどの症状がみられます。糖尿病で痩せてきているときは病気が進行していることが多いため早めに診察を受けるようにしてください。
慢性腎臓病
慢性腎臓病になると水を飲む量と尿量が徐々に多くなっていき、進行すると食欲不振や脱水などから体重が減少してきます。痩せてきているときは病気が進行していることが多いため早めに診察を受けるようにしてください。
甲状腺機能亢進症
高齢猫でみられるホルモン疾患で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。甲状腺ホルモンは代謝を上げる作用もあるので食欲はあるのに痩せきたといった症状がみられます。また嘔吐や下痢などの症状がみられることもあります。病気が進行すると心臓にも影響が出ることがあるため疑わしいときは検査を受けるようにしてください。
しこりがある
膿瘍・肉芽腫性炎
喧嘩や事故などの外傷から細菌や異物が皮下に入ることによって膿が溜まり膿瘍となったり慢性的な炎症を起こし肉芽腫性炎を起こすことがあります。膿瘍も肉芽腫性炎も皮膚の上から触るとしこりの様に感じられます。膿瘍の場合は中に液体が溜まっているのが感じられることもあります。抗生物質の内服や異物の除去が必要になるので診察を受けるようにしてください。
腫瘍
皮膚や皮下にできた腫瘍がしこりとして触れる時があります。悪性の腫瘍は放っておくと転移したり切除しきれなくなってしまうので早めに検査を受けるようにしてください。特に皮膚がただれて潰瘍状になっているものや可動性が無く筋肉にくっ付いているものは注意が必要です。
痙攣した
てんかん
脳の異常な興奮により一部あるいは全身の筋肉が痙攣してしまう病気です。発作が起きていないときは正常猫と変わりありません。単発で1～2分の短時間の痙攣では命に関わること少ないですが繰り返す場合や長時間治まらない場合は命に関わるため早めに診察を受けるようにしてください。
脳炎
ウイルスや細菌感染により脳炎を起こすと痙攣することがあります。この場合は痙攣していないときも意識レベルの低下などたの症状も見られることが多いです。疑わしいときは至急診察を受けるようにしてください。
脳腫瘍
中高齢の猫では脳や頭蓋骨に腫瘍ができることがあり、その一症状として痙攣を起こすことがあります。痙攣を起こしていないときも意識レベルの低下や性格の変化など他の症状を伴うこともあります。疑わしいときは早めに診察を受けるようにしてください。
不整脈
痙攣ではありませんが不整脈による失神が痙攣に見えることがあります。この場合、症状を繰り返すことが多いので早めに診察を受けるようにしてください。
皮膚に異常がある
アレルギー性皮膚炎
ノミや蚊に刺されることや環境中・食物中のアレルゲンに曝されることにより皮膚に炎症を起こします。症状としては体を痒がり皮膚に赤い発疹が多発したり皮膚が赤くただれた様になることもあります。ノミ以外の原因は確定することが難しいため症状が強い場合は薬による治療が必要になるため診察を受けるようにしてください。
疥癬
ネコショウセンコウヒゼンダニと言われるダニにより起こる病気です。このダニに感染すると強い痒みとともに毛が薄くなり皮膚がガサガサになり暑くなります。またフケヤ痂皮も多くなります。耳介や頭部、四肢に好発します。他の猫にも感染するため早めに診察を受けるようにしてください。
皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌という真菌（カビの仲間）が原因で起こります。耳介や頭部、四肢に好発し円形の脱毛や紅斑、フケがみられ毛が薄くなってきます。自然に治まることもありますが人にも感染するため早めに診察を受けるようにしてください。
痤瘡
角質や皮脂があわさってできた物質により毛包が塞がってしまい面皰（ニキビのようなもの）と呼ばれるものを形成した状態で下顎や下唇部が黄色や茶色に変色したり黒いブツブツしたものが付着します。軽度の場合はシャンプーや温めたタオルでやさしく拭いてあげて様子を見ます。症状がひどい場合は内服治療が必要になることもあるため診察を受けるようにしてください。
好酸球性肉芽腫症候群
皮膚にクレーター状の潰瘍ができる無痛性潰瘍、皮膚が赤くただれて水膨れの様になる好酸球性プラーク、太ももに脱毛して赤みを帯びた線状の病変ができる線状肉芽腫を合わせて好酸球性肉芽腫といいます。原因は特定できないことが多く、自己免疫疾患やアレルギー、ウイルス感染などが考えられています。疑わしい症状がみられた時は診察を受けるようにしてください。
